水仙図 画像 拡大する

すいせん ず水仙図

作家名
ハヤミ ギョシュウ 速水 御舟
作家英名
HAYAMI, Gyoshu 
生年
1894年
没年
1935年
制作年
1925年(大正14年) 
技法、材質、形状
絹本着色、軸装(一幅) 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
40.0 x 55.0 cm 
受入種別
購入 
分野名
日本画 
収蔵品番号
84-JP-024 

愛らしい花と刀のような伸びやかな葉を持つニホンスイセン。厳しい寒さが残る頃に花開き、強いほうこうを放って春の訪れを告げます。ここでは、花も葉も、厳しい線描が用いられる一方で、輪郭を淡くぼかすようにも描かれています。そのため、厳しいだけの緊張感はやわらいで、れんながら品格あるりんとした姿です。水仙は、寒さに耐える強さとともに、近づく春の温かみに包まれているようにも見えます。
御舟は写実に徹した細密な描写での制作ののち、装飾性が高く、象徴的な構成の絵を描くようになります。この絵は、彼がひとつの高みに達した代表作《炎舞》(山種美術館蔵)と同じ年に描かれています。この絵からも彼が達した高い完成度が伝わります。
(八柳サエ)

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