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鏡の中は色づいているのに、現実にあるはずの風景はモノクロで描かれた不思議な作品です。鏡の効果である反転と反復は、砂丘に集つどう若ものたち同士の造形的なリズムを生み出すために國領作品ではよく用いられます。この作品ではそこに女性が自らを顧かえりみる道具としての意味も加えられています。長年、「孤独」をテーマとしてきた國領にとって、その先にひとりで自らを見つめるための鏡が登場するのは自然なことだったと言えるでしょう。ただし、この作品では鏡の内と外の色が対比されており、鏡の内のほうが絵画らしく見えます。まさにこうした絵画を描いてきた國領が、自らの絵画のあり方を見つめ直す、そうした意図も読み取れるかもしれません。(南島 興)
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鏡の中は色づいているのに、現実にあるはずの風景はモノクロで描かれた不思議な作品です。鏡の効果である反転と反復は、砂丘に集う若ものたち同士の造形的なリズムを生み出すために國領作品ではよく用いられます。この作品ではそこに女性が自らを顧みる道具としての意味も加えられています。長年、「孤独」をテーマとしてきた國領にとって、その先にひとりで自らを見つめるための鏡が登場するのは自然なことだったと言えるでしょう。ただし、この作品では鏡の内と外の色が対比されており、鏡の内のほうが絵画らしく見えます。まさにこうした絵画を描いてきた國領が、自らの絵画のあり方を見つめ直す、そうした意図も読み取れるかもしれません。
(南島 興)