りょうざんぱく梁山泊
- 作家英名
- SHIRAGA, Kazuo
- 生年
- 1924年
- 没年
- 2008年
- 制作年
- 1967年(昭和42年)
- 技法、材質、形状
- 油彩、カンヴァス
- 縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
- 181.0 x 305.0 cm
- 受入種別
- 購入
- 分野名
- 油彩その他の絵画(日本作家)
- 収蔵品番号
- 84-OJ-022
「じっくりみる この一点 白髪 一雄 《梁山泊》」(動画 2021年11月)
横浜美術館のコレクションを、解説をあえて加えず、細部のクローズアップや、さまざまな角度からとらえた映像でご紹介します。
白髪一雄は、床に置いた紙やカンヴァスに、足で絵の具を塗りつけて作品をつくったことで知られます。身体の動きの「痕跡」をそのまま画面に留める方法は、1950年前後から世界的にみられるようになった、新しい絵画の実践です。この作品は、そこからさらに展開して、白髪がスキー板やヘラを使って絵の具をのばし始めた時期のもの。板やヘラをワイパーのように動かすことで現れる、扇形の絵の具が特徴的です。一方、題名の梁山泊は、中国・明時代の長編小説『水滸伝』で、豪傑たちが戦いを繰り広げながら集まる湿地帯を指します。血なまぐささや残虐性、暴力性にひかれた作家の美意識が、作品の鮮やかな赤色や激しい動き、題名の由来にうかがえます。
(日比野民蓉)