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虚空を見つめ、深く考えこむ頞あ儞に羅ら大将たいしょうの顔がクローズアップで撮影された写真です。いまにも目が瞬まばたきを始めそうな生々しさにあふれています。水晶で作られた眼球の輝き、鼻や口元に広がる木目といった細部にも惹ひきつけられるでしょう。土門拳は、日本の写真家としてはいち早く、被写体の質感(マチエール)を写すことの重要性を説きました。レンズの描写力を生かして、対象の存在感を最大限引き出すことを目指したのです。ところでこの写真は、日本が日中戦争をしていた頃に撮影されました。この時期、写真家は政府によって厳しい表現規制を受けています。撮影が許されたのは日本の伝統文化や民俗行事などに限られたといわれています。(大澤紗蓉子)
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虚空を見つめ、深く考えこむ頞儞羅大将の顔がクローズアップで撮影された写真です。いまにも目が瞬きを始めそうな生々しさにあふれています。水晶で作られた眼球の輝き、鼻や口元に広がる木目といった細部にも惹きつけられるでしょう。土門拳は、日本の写真家としてはいち早く、被写体の質感(マチエール)を写すことの重要性を説きました。レンズの描写力を生かして、対象の存在感を最大限引き出すことを目指したのです。ところでこの写真は、日本が日中戦争をしていた頃に撮影されました。この時期、写真家は政府によって厳しい表現規制を受けています。撮影が許されたのは日本の伝統文化や民俗行事などに限られたといわれています。
(大澤紗蓉子)