当サイトではJavaScriptを使用しております。 JavaScriptをONにして再読み込みを行ってください。
このページの本文へ移動
横浜美術館コレクション検索
English
コレクション検索TOPへ
正方形の画面。緑がかった暗い壁の室内。倒れたかかった酒瓶さかびんの前で両腕を挙げてのけぞる男。その顔面は赤く、丸い頭部や角張った衣服の輪郭が感電したように光っています。左上すみの窓の外は赤黒く、右上の窓からは不気味な赤い三日月と怪しげな男の横顔。その左には赤い稲妻のような形。画面右下には床下から突如出現した「死」。シルクハットにタキシードで、ホルダー付きの煙草たばこをくゆらすその姿は、画家自身がダダ(反芸術)のイベントで実際に仮装したもの。この絵が描かれた1918年11月のベルリンは敗戦と革命、帝国の崩壊による混乱の只中ただなか。むき出しの欲望と暴力が渦巻く悪の都にのさばる死は、画家が愛読したポオの小説にも登場します。(中村尚明)
Page Top
このウェブサイトでは、利用者の利便性向上およびサイト分析を目的に、Cookieを使用しています。「OK」をクリックすると、当サイトのCookie使用に同意したことになります。詳しくは、プライバシーポリシーをご覧ください。
正方形の画面。緑がかった暗い壁の室内。倒れたかかった酒瓶の前で両腕を挙げてのけぞる男。その顔面は赤く、丸い頭部や角張った衣服の輪郭が感電したように光っています。左上すみの窓の外は赤黒く、右上の窓からは不気味な赤い三日月と怪しげな男の横顔。その左には赤い稲妻のような形。画面右下には床下から突如出現した「死」。シルクハットにタキシードで、ホルダー付きの煙草をくゆらすその姿は、画家自身がダダ(反芸術)のイベントで実際に仮装したもの。この絵が描かれた1918年11月のベルリンは敗戦と革命、帝国の崩壊による混乱の只中。むき出しの欲望と暴力が渦巻く悪の都にのさばる死は、画家が愛読したポオの小説にも登場します。
(中村尚明)