はな と ちょう花と蝶
- 作家英名
- MIRÓ, Joan
- 生年
- 1893年
- 没年
- 1983年
- 制作年
- 1922–23年
- 技法、材質、形状
- テンペラ、板
- 縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
- 81.0 x 65.0 cm
- 受入種別
- 購入
- 分野名
- 油彩その他の絵画(外国作家)
- 収蔵品番号
- 88-OF-008
「じっくりみる この一点 ジョアン・ミロ 《花と蝶》」(動画 2023年3月) 横浜美術館のコレクションを、解説をあえて加えず、細部のクローズアップや、さまざまな角度からとらえた映像でご紹介します。
故郷のカタルーニャで身近な自然の写生に打ち込んでいたミロが、画壇の中心であるパリに赴いたのは1919年。以降、双方の土地の行き来を通じて、その画風は大きく変化していきます。その移行期の貴重な作品がこちら。
花瓶に生けられた植物が、画面から飛び出さんばかりに枝葉をのばしています。赤いハイビスカスと黄色いカンナの花。かたわらの青い羽根の蝶は、その花々に引き寄せられて飛んできたのでしょうか。自然がおりなすそれらの多様な色彩が、くすんだ黄土色の背景の上で響きあっています。細かに描きこまれた葉脈や羽根の模様に対して、枝の描写はとても簡素ですが、その造形の対比の妙も、ミロの絵画の特徴のひとつです。
(松永真太郎)