鑓権三重帷子 画像

やりのごんざかさねかたびら鑓権三重帷子

作家名
ヒレザキ エイホウ 鰭崎 英朋
作家英名
HIREZAKI, Eiho 
生年
1880年
没年
1968年
制作年
1904年(明治37年) 
技法、材質、形状
紙本着色、軸 
縦(高) × 横(幅) × 奥行(厚)
147.1 x 78.7 cm 
受入種別
寄贈 
寄贈者名
根本章雄氏
分野名
日本画 
収蔵品番号
2000-JP-007 

橋によりかかって倒れる女。その奥では男同士が争っています。ただならぬ様子の満月の夜。夫以外の男との関係を疑われた女・おさゐが、相手の男・権三ごんざもろとも、夫に討たれる場面です。しかしこの疑い、実は複雑な事情が生んだ誤解でした。それでも、秘かに権三ごんざへ想いを寄せていたおさゐは、夫の武士としての面目を保つため、権三ごんざとともに殺される道を選びます。この作品は、うつろな目で今にも果てようとする、おさゐの姿に焦点をあてたものです。下からあおるような視点、画面を大きく斜めに横切るおさゐの身体、目の先に浮かぶ明るい満月。権三ごんざへの想いと夫への義理を貫き通した、おさゐの異常なまでの情念を、劇的に描いています。
(日比野民蓉)

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